50代からの居場所づくり|職場と家庭以外の第三の居場所を考える

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結論から言うと、50代の居場所づくりは、職場と家庭の外に「第三の居場所」を一つ考え、5つの問いで自分に合う形を確かめて、小さく試すのがよいと考えています。人づきあいを無理に増やす必要はありません。
平日は職場、休日は家。そのあいだを行き来するだけで一週間が終わっていく。ふと、「この二つの場所以外に、自分が肩の力を抜いていられる場所はあるだろうか」と思う瞬間がある。50代になると、そんな問いが浮かぶ人は少なくないかもしれません。
役割が変わる時期は、居場所のかたちも変わりやすいものです。職場や家庭の外にもう一つ「ここにいてもいい」と思える場所があると、気持ちの逃げ場が増えると考えています。
この記事では、問い、候補の種類、合う場所の見分け方、無理に人づきあいを増やさなくてよいという視点を紹介します。ご自身の暮らしに合うところだけ取り入れてください。
50代に、第三の居場所(サードプレイス)はなぜ考えておくとよいのですか?
仕事や家庭の役割が変わる時期に、肩書きや役割に頼らずにいられる場所があると、気持ちの支えと選択肢が増えると考えるからです。
第三の居場所は、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグが唱えた「サードプレイス」と呼ばれることもあります。職場でも家庭でもない、自分が自然体でいられる場所という考え方です。
50代は、次のような変化が重なりやすい時期です。
- 役職や担当が変わり、職場での立ち位置が変わる
- 子どもの独立や親の世話など、家庭での役割が動く
- 働き方や、これからの暮らし方を考え直す
こうした変化のとき、職場と家庭だけに居場所があると、どちらかが揺れたときに、行き場がないと感じることもあります。もう一つの場所があれば、全体が崩れにくくなると考えています。居場所は、人が多い場所のことではありません。ひとりで落ち着ける場所も、その一つです。
自分に合う居場所を考えるには、どんな問いが役立ちますか?
「誰といると楽か」「どのくらいの頻度か」「役割がほしいか」「肩書きを外せるか」「費用と手間はどこまでか」の5つの問いが役立ちます。
先に答えを出そうとせず、思いつくままに書き出してみてください。
| 問い | 考えるヒント |
|---|---|
| 誰といると、肩の力が抜けますか | 少人数か大人数か。年代が近いか、離れているか。話す人か、聞く人か |
| どのくらいの頻度なら続けられますか | 週に一度か、月に一度か。決まった時間か、好きなときに行くか |
| 役割がほしいですか | 運営を手伝いたいか、ただ参加したいか。役割がないと落ち着かないか |
| 肩書きを外せますか | 職場での立場を離れて、名前だけで関われる場所か |
| 費用と手間はどこまでですか | 会費、移動の時間、準備の負担が、無理のない範囲か |
5つの問いは、正解を出すためではなく、「何がいやか」を知るためにも使えます。毎回の約束がつらいと分かれば、気軽に出入りできる場所を探せます。
居場所の候補には、どんな種類がありますか?
学びの場、趣味の集まり、地域の活動、オンラインの集まりの4種類が考えやすい候補です。それぞれ、向いている人と気をつけたい点が違います。
| 種類 | 例 | 向いている人 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| 学びの場 | 市民講座、教室、図書館の催し | 目的があると動ける人 | 内容が重すぎると、通うのが負担になる |
| 趣味の集まり | サークル、運動、楽器、写真 | 好きなことを共有したい人 | 人数や雰囲気が合うかを、事前に確かめる |
| 地域の活動 | 町内会、ボランティア、地域の行事 | 近所とのつながりを持ちたい人 | 役割が重くなりすぎないよう、関わり方を確認する |
| オンラインの集まり | 勉強会、趣味のコミュニティ | 時間や移動の制約がある人 | 会費や勧誘の有無、個人情報の扱いを確認する |
どれも、深く入り込む必要はありません。まず一回だけ顔を出して、様子を見るくらいで十分です。
合う場所は、どう見分ければよいですか?
一回だけ参加して、「帰り道の気持ち」「役割の押しつけの有無」「やめやすさ」の3つを見ます。
| 見る点 | 確かめ方 | 離れるサイン |
|---|---|---|
| 帰り道の気持ち | 参加したあと、疲れたか、ほっとしたかを思い出す | 行く前から気が重い日が続く |
| 役割の押しつけ | 初参加で、当番や役を急に求められないか | 断りにくい空気がある |
| やめやすさ | 退会や欠席の連絡が、気まずくないか | 長期の契約や高額の会費を、すぐにすすめられる |
大切なのは、数回参加してみて、続けるかを自分で選べることです。「失敗しても困らない大きさ」で試す考え方は、50代で始める「小さな挑戦」の選び方|失敗しても困らない大きさにするで整理しています。
合わなかったときは、「その場所と合わなかった」と考えて、別の候補に移ればよいのです。
人づきあいを無理に増やさなくてもよいのですか?
かまいません。居場所は、親しい人の数で決まるものではなく、同じ空間にいるだけで落ち着く関係も、居場所になりえると考えています。
「居場所づくり」というと、友だちを増やさなければ、と身構えてしまう人もいるかもしれません。ですが、図書館で静かに過ごす、顔なじみの店で挨拶を交わすといったことも、居場所の入口になりえます。
すでにある関係を見直したいときは、50代の人間関係の棚卸し|続ける・距離をとる・新しく始めるが参考になります。この記事は、関係を見直すというより、新しい場所を持つことに絞った整理です。
気持ちの落ち込みや孤独感が長く続くときは、居場所づくりより先に、身近な人や専門の相談窓口に話すことを優先してください。
結局、50代の居場所づくりはどう進めればよいですか?
職場と家庭の外に第三の居場所を一つ考え、5つの問いで自分に合う形を確かめ、候補を一回だけ試す。帰り道の気持ちを見て、続けるかを選ぶ。この流れで進めればよいと考えています。
居場所は、急いでつくるものではありません。肩書きを外して名前だけでいられる時間が少しでもあれば、それが最初の居場所になりえます。あわせて、次の記事も読んでみてください。
よくある質問
居場所が一つも思い浮かばないときは、どうすればよいですか?
5つの問いから、いやなことを先に書き出してみてください。避けたいことが分かると、探す方向が絞りやすくなります。思い浮かばなくても、焦らなくてかまいません。
人見知りでも、居場所はつくれますか?
つくれると考えています。話さなくてよい場所や、ひとりで参加できる場所を選べば、人見知りでも負担を小さくしやすくなります。まず一回、短い時間で様子を見てください。
居場所をつくれば、生活や気持ちは変わりますか?
変わると約束することはできません。居場所づくりは、選択肢を増やすための考え方の一つです。どう感じるかは、暮らしや体調、周りの事情によって人それぞれ違います。
本記事は運営者の考え方です。成果を約束するものではありません。